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あしあと

    入浴中の事故に要注意!ヒートショックに気をつけて

    • [公開日:2025年12月18日]
    • [更新日:2025年12月28日]
    • ID:12684

    寒い季節、元気だった人がトイレで倒れていた、浴槽で溺れていたという話を聞いたことはありませんか?それは、「ヒートショック」によるものだったのかもしれません。高齢者で入浴中に溺れて亡くなる人は交通事故で亡くなる人より多いといわれていて、特に注意が必要です。入浴中の事故を防ぐポイントを紹介します。


    ヒートショックとは

    • ヒートショックとは、温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することによって、失神したり心筋梗塞といった血管の病気などを引き起こす健康被害のことです。身体全体が露出する入浴時に多く発生しています。
    • 暖かい部屋から寒い浴室やトイレに移動すると、寒冷刺激により血管が縮まり血圧が一気に上昇します。その後、体が温まると血管が広がることで急激に血圧が下がり、入浴後に着衣する場所が寒いとまた血圧が上昇するなど、血圧が乱高下することが原因です。

    ヒートショックを起こす危険性が高い人

    高齢者

    元気な人でも生理機能の低下により、体温維持や血圧の変動をおこしやすい。

    高血圧の人

    血圧の急激な上下変動による低血圧が起きやすく、意識障害を起こす危険性がある。

    糖尿病・脂質異常症の人

    動脈硬化による血管の機能低下と余分なコレステロールなどが血管壁にたまっているため、高血圧や脳卒中、心筋梗塞を起こす危険性がある。


    ヒートショックを防ぐには

    入浴時

    • 入浴前に脱衣所や浴室を温めておく。
    • お湯の温度は41℃以下で、お湯につかる時間は10分までを目安にする。
    • 食後すぐや飲酒後、医薬品服用後の入浴を控える。
    • 浴槽から急に立ち上がらない。
    • 入浴前に家族にひと声かける。


    トイレでは

    • 便座は暖房装置や便座カバーを使う。
    • 夜間など寒いときは、上着や靴下を身に着ける。

    脱水防止

    • 寒い時期でもこまめに水分補給をする。体の水分量が不足して脱水症状になると血液の粘度が高くなり、血管内が詰まりやすくなります。

    生活習慣

    • 適度な運動やバランスのよい食事、規則正しい生活を送る。
    • 自分の血圧を知り、必要な対策をする。

    事故が起きたら119番

    • 浴槽の中で気を失っていたら、まず浴槽の湯を抜いて浴槽から引き揚げてください。人手がなく引き上げられない場合は、湯を抜いて救急車を呼んでください。
    • 呼びかけて反応がいつもと違う場合や、呼吸が弱い場合は救急車を呼んでください。
    • 反応がなく、呼吸がない場合は、救急車が来るまで心肺蘇生法(胸骨圧迫・人工呼吸)を続けてください。
    • ろれつが回らない、体の一部に力が入らない、頭や胸に痛みがある場合も、迷わずに救急車を呼んでください。