伊賀市の行政評価システムの考え方(平成20年度)
- [公開日:2017年2月1日]
- [更新日:2017年2月1日]
- ID:616
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あしあと
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行政の活動は、一般的に、下記の図のように、政策、施策、事務事業の三層構造になっています。
この構造の中で、上位の活動は下位の活動の目的であり、下位の活動は上位の活動の手段であるという関係が成り立ちます。
例えば、施策は事務事業の目的であり、事務事業は施策の実現の手段であるということがいえます。
伊賀市総合計画の構成は、(基本目標8)、政策36、(基本施策68)、施策、事務事業となっています。
行政評価は、政策体系のどの階層を対象にするかにより、「政策評価」、「施策評価」、「事務事業評価」に分類することができます。
伊賀市では、「事務事業」の評価から導入を進めていきます。
これは、市民に一番身近な行政活動の単位であるため、「何のためにこの事業を行うのか」「何を達成しようとしているのか」「成果は何か」ということを市民に分かりやすくお伝えすることができるからです。
また、職員にとっても、従来からの活動推進や予算・決算の単位であることから、現状把握から改革・改善を進めるには適した単位であると考えています。
ただし、個々の事務事業について絶対的な評価を行うだけでは、目標とする資源配分の最適化や市全体のシステム改革に結びつけることに限界があると思われるため、施策等の評価に順次ステップアップを図ることとします。
前年度の事業を評価(事後評価)します。(平成20年度には、平成19年度事業を評価します。)
ただし、新規事業については、事前評価を実施します。
一部事務組合を除くすべての市の機関を対象とします。
原則として、実施機関における全ての予算事業を対象とします。
予算書の細々目事業を基本とします。
繰出金、公債費、予備費、職員人件費など、それ自体では、事業の対象や成果の設定のできないものは対象外とします。
なお、これらのうち繰出金、公債費、職員人件費については、伊賀市行財政改革大綱に基づき、別途削減の取り組みを進めています。
評価は1次評価と2次評価により行います。
2次評価は、評価と総合計画実施計画案や予算案との整合を図るために実施します。
そのため、政策的な経費を含む事業や新規事業を対象として実施します。
事務事業の推進の責任者として、所管の課長・室長が評価します。
評価の類型・・・事務事業の内容から以下の類型に分類して評価します。
記号・類型 | 区分 |
---|---|
I ソフト事業 | 施設の建設や整備事業を除く市の自主事業 |
II 施設の建設事業 | 施設等の建設事業 |
III 整備事業 | 道路や公園等の面整備の事業 |
IV 経常的事務事業 | 法令等に位置づけられた定型的・経常的な事務事業であるが、その実施の方法等に市の裁量の余地がある事務事業 |
V 施設の管理・運営 | 施設の管理・運営等の事務事業 |
一VI 般事務 | 内部管理事務・法定受託事務など実施のプロセス等に市の裁量の余地がほとんどない事務事業 |
記号・類型 | 必要性 | 有効性 | 達成度 | 効率性 | 総合評価 |
---|---|---|---|---|---|
I ソフト事業 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
II 施設の建設事業 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
III 整備事業 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
IV 経常的事務事業 | - | 有 | 有 | 有 | 有 |
V 施設の管理・運営 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
VI 一般事務 | - | - | 有 | 有 | - |
評価項目 | 必要内容 |
---|---|
必要性 | 公的な関与の必要性、事業の妥当性 |
有効性 | 行政の活動がアウトカム(満足度)にどれだけ有効であるか 施策が目指している状態に対するこの事業の有効性 |
達成度 | 成果および事業の目的に対する達成状況 |
効率性 | 実施主体・手法の妥当性・経済性 |
行政が関与する必要性があるか
伊賀市が行うべき事務事業であるか
行政活動が市民の満足度にどれだけ寄与しているか
行政活動により、結果および目的をどの程度達成できたか
(市民への説明や接遇等の行政サービスの品質についての視点も含めるものとしています。)
市民が少ない税負担で高い満足度を得られるか
コストを水準未満に引き下げることが可能がどうか
上記の各項目についてそれぞれ1~4の数値化により行います。
「4」は、適切・十分
「3」は、概ね適切・概ね十分
「2」は、やや不適切・やや十分
「1」は、不適切・不十分
総合評価 | 評価のポイント | 評価内容 |
---|---|---|
A | 必要性+有効性≧7 かつ 達成度+効率性≧6 | 計画どおりに事務事業を進めることが適当 現状どおり管理・運営を進めることが適当 |
B | 必要性+有効性≧7 かつ 達成度+効率性≧5 | 事業の進め方の改善の検討 利用率向上等の改善の検討 |
C | 必要性+有効性≦6 かつ 達成度+効率性≧6 | 事業規模・内容または実施主体の見直しの検討 |
D | 必要性+有効性≦6 かつ 達成度+効率性≧5 | 事業の根本的見直し、休・廃止の検討 |
総合評価 | 評価のポイント | 評価内容 |
---|---|---|
A | 有効性≧3 かつ 達成度+効率性≧6 | 計画どおりに事務事業を進めることが適当 |
B | 有効性≧3 かつ 達成度+効率性≧5 | 事業の進め方の改善の検討 |
C | 有効性≦2 かつ 達成度+効率性≧6 | 事業規模・内容または実施主体の見直しの検討 |
D | 有効性≦2 かつ 達成度+効率性≧5 | 事業の根本的見直し、休・廃止の検討 |
1次評価の担当者が判断した、事業活動や各項目の評価を総合的に判断した翌年度以降の事務事業の方向性です。
2次評価該当の事務事業については、最終的に2次評価の方向性を優先することになります。
決算額は、終了年度における決算額を記入しています。
計画額は、今後の事業計画の内容や予算額を記入しています。
ただし、この額は担当課として計画した内容であり、確定したものではありません。
担当部長が評価責任者として評価します。
なお、他の部や支所で実施している事務事業が含まれる場合は、他の部長等の意見も参考にして評価します。
上記の「1.伊賀市総合計画の政策体系」の項で記載していますとおり、「基本施策」と「事務事業」との関係は、「目的」と「手段」の関係になっています。
このことから、どの事務事業を優先させることが施策の推進に寄与するか、基本施策の推進に寄与する事務事業はどの事務事業であるかについて、各事務事業の優先度を相対的に評価するのが、優先度評価です。
この視点に基づいて、各基本施策内の事務事業を次の4つのグループに分類することにより評価します。
したがって、基本施策に4つ以上の事務事業が存在する場合、必ずいずれかのグループに分類されることとなります。
優先度評価 | 評価の内容 |
---|---|
第1グループ(1G) | 基本施策の推進に最も寄与する事務事業 |
第2グループ(2G) | 基本施策の推進に概ね寄与する事務事業 |
第3グループ(3G) | 基本施策の推進にあまり寄与しているとはいえない事務事業 |
第4グループ(4G) | 基本施策の推進に寄与しているとはいえない事務事業 |
コストと成果の視点から、次の6つの方向性に分類することにより評価します。
方向性評価 | 評価の内容 |
---|---|
a | コストを増やして、成果を向上させる。 |
b | コストを維持して、成果を向上させる。 |
c | コストを縮減して、成果を向上させる。 |
d | コストを縮減する。 |
e | コストを廃止(ゼロ)とする。 |
f | コストと成果を維持する。 |
次年度以降の予算額については、1次評価シートの計画額に、事業に投入する人員の人件費を加えたものとなっています。
なお、この予算額は、確定したものではありません。
評価により明らかとなった各事務事業の課題を改革改善していくことはもとより、今後の事業計画等に活かすという視点から評価結果(特に2次評価結果)を伊賀市の総合計画の実施計画の策定や予算編成に反映させていきます。
結果の概要および評価シート等については、行政改革推進課および各支所の総務振興課に備え付けていますのでご覧ください。評価のしくみや一般的事項については、行政改革推進課に、各課の事業内容や評価の根拠等については、各課に問い合わせてください。
伊賀市役所デジタル自治推進局
電話: 0595-22-9622
ファックス: 0595-22-9672
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