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あしあと

    伊賀・山城南・東大和定住自立圏シンポジウムを開催しました

    • [公開日:2020年3月27日]
    • [更新日:2020年3月27日]
    • ID:7572

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    令和2年2月23日(日・祝)、奈良県山添村の山添村ふれあいホールで、「伊賀・山城南・東大和定住自立圏シンポジウム」を開催しました。

    <第1部>講演

    ●「定住自立圏構想について」

     講師:総務省地域力創造グループ地域自立応援課長 角田 秀夫 氏

    ●「伊賀・山城南・東大和定住自立圏について」

     説明:伊賀市企画振興部長 宮崎 寿


    <第2部>パネルディスカッション「魅力ある圏域を作るために」

     コーディネーター:伊賀・山城南・東大和定住自立圏共生ビジョン懇談会

                会長 久 隆浩 氏(近畿大学総合社会学部)

    アドバイザー:総務省地域力創造グループ自立応援課長 角田 秀夫 氏

    パネリスト:伊賀市長 岡本 栄、笠置町長 西村典夫、南山城村長 平沼和彦、山添村長 森中利也


    伊賀上野城

    笠置大橋

    南山城村の茶畑

    山添村鍋倉渓

    第1部 講演

    定住自立圏構想について

    <講演の模様>

    総務省地域力創造グループ地域自立応援課長 角田秀夫氏をお迎えし、「定住自立圏構想について」お話しいただきました。

    【概要】

    定住自立圏とは、同じ圏域内の市町村が連携して、医療や産業振興、公共交通などを圏域全体で確保し、住民の定住につなげるための取り組みです。

    今後人口が減っていく中で、単独の自治体だけでは公共サービスを維持していくことが難しくなるため、広域連携が必要になってきます。

    現在、全国で126の定住自立圏が作られており、さまざまな取り組みが実施されています。

    伊賀・山城南・東大和定住自立圏について

    <定住自立圏の取り組みについて説明>

    伊賀市企画振興部長 宮崎寿より、伊賀市が中心的な役割を担い、近隣の京都府笠置町、南山城村、奈良県山添村と形成している伊賀・山城南・東大和定住自立圏の紹介や各分野での取り組みについて説明しました。

    第2部 パネルディスカッション

    魅力ある圏域を作るために

    定住自立圏について、住民の皆さんにもっと知っていただき、より良い暮らしを実感できるような圏域にするために、それぞれの市町村長に思いを語っていただきました。


    パネリスト紹介

    ◎定住自立圏に加わった経緯や思い、期待することは?

    <伊賀市長>

    この圏域は、府県は違っていますが、昔から川の流れや歴史でつながっていて、人と人との絆がつながっている地域です。

    この定住自立圏では、地域住民が幸せに、安心安全に、そして元気に暮らせる地域づくりができると思います。


    <笠置町長>

    定住自立圏の取り組みは、将来に向けて夢を描き、実現できる制度だと思います。そして、「守りの施策」と「攻めの施策」があると考えています。

    「守りの施策」は、お互い協力しあって行政サービスを維持し、「攻めの施策」では互いに持っている地域資源を生かし、交流人口や観光人口を増やしていけると期待しています。


    <南山城村長>

    もともと伊賀市の学校や病院に通っていましたが、府県にまたがっているため、法令等で県や行政区域を越えられない決まりがあります。

    このような問題について、圏域が一つになることで解消され、広域連携が発展していければと期待しています。


    <山添村長>

    伊賀市へは買い物、通勤、通院等でお世話になっています。

    この圏域には山や道の駅、お城などいろいろなものや文化があるので、圏域の市町村と連携し、一丸となって頑張っていきたいと思います。

    <パネルディスカッションの模様>

    ◎圏域の取り組みで町村から提供できるものは何ですか?また伊賀市が町村に期待することは?

    <伊賀市>

    大切なことは、子どもたちがこの圏域についてしっかり勉強し、交流することで、同じ地域で暮らしていることを認識することだと思います。

    今後は市町村を超えたエリアで教育施設の相互利用も検討していく必要があります。また、関西圏と東海圏をまたいでいるので、圏域で特区を作っていただき、同じ行政官庁で事業を行えるよう国にも協力いただきたいです。


    <笠置町長>

    笠置町はアクティビティが盛んです。ボルダリングやカヌー、年間を通してたくさんの方に利用いただいているキャンプ場もあります。これらを生かして、圏域の子どもたちに来ていただき、交流の輪を広げていきたいと思っています。


    <南山城村長>

    南山城村には、「道の駅お茶のみなみやましろ村」や「やまなみ文化ホール」があります。圏域市町村の観光資源と連携できれば、観光産業や地場産業の活性化につながるのではないでしょうか。


    <山添村長>

    千日道路と言われた無料の名阪国道が山添村を通っており、これにより人が交流し、いろいろな文化が交流します。例えば婚活イベント等を行い、他の地域から来ていただければ、圏域の人口も増えるのではないでしょうか。


    <角田課長(アドバイザー)>

    広域化を進めていくにあたり、国は府県に調整役をお願いしているため、県単位で考えてしまいがちですが、国としても広域連携を進めていきたいので、調整が必要な場合は相談してください。

    この圏域は、中部圏にも近いし、近畿圏にも近い。そういう意味ではすごく可能性のある地域だと思います。

    ◎今後の圏域における将来展望は?

    <伊賀市長>

    この圏域について、住民の皆さんに理解していただくことが大切ですから、啓発活動や交流活動をしっかりやっていきたいです。例えばケーブルテレビで番組を共同制作したり、それぞれの市町村には宝物がいっぱいあるので、それを顕在化させていきたいと思います。


    <笠置町長>

    全国で展開されている先進事例をしっかりと勉強し、私たちの圏域でも活用できないか検討して行く必要があると思います。また、住民からも提案いただき、この制度を充実させていきたいです。


    <南山城村長>

    3府県にまたがる定住自立圏は大変珍しく、これがうまく機能すれば、全国的なモデルになると思います。そのためには各行政の壁を低くして、事業をやりやすくすることで、住民の交流がもっと盛んになるのではないでしょうか。


    <山添村長>

    小さい村では住民サービスが十分とはいきません。緩やかな連携を進めて、地域の住民サービスを維持し、小さくてもきらりと光る村で行こうと思います。


    <角田課長(アドバイザー)>

    定住自立圏は、各市町村の良さを生かしながら、連携できるところはやっていくという自由度の高い取り組みになっています。住民からの提案もいただきながら進めてください。この圏域の発展を期待しています。

    <パネルディスカッションの模様>

    ◎おわりに

    <久会長(コーディネーター)>

    この圏域は、地図で見るとそれぞれの府県の端っこになりますが、圏域を中心に地図を描けば、区域というものを意識せず、いろいろな発想で連携していけるのではないでしょうか。

    この圏域で一番うまく連携できるのは観光や情報発信ではないかと思います。この地域を一言でソフトに表せる地域名やブランド名ができるといろいろなところに使えるのではないかと期待しています。

    また、住民の皆さんにもサービスや施設を相互に利用いただきたいと思いますので、友達や知人にお伝えいただきたいと思います。