2026(令和8)年度
- [公開日:2026年4月1日]
- [更新日:2026年4月1日]
- ID:13928
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あしあと
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令和8年4月1日 新規採用職員辞令交付式にかかる市長訓示
新規採用職員の皆さん、入庁おめでとうございます。今日から皆さんは、伊賀市の未来を共に切り拓いていく大切な「仲間」となりました。皆さんの瑞々しい感性と、今日という日を迎えた決意を心から歓迎します。
さて、今日から皆さんは「公務員」となります。この言葉に、どこか硬く、型通りのイメージを抱いているかもしれません。しかし、私が皆さんに求めているのは、単に前例を踏襲し、形式的な事務をこなすことではありません。一番大切にしてほしいのは、市民の皆さんとの「対話」から始まる「参加と協働」です。
行政の仕事の本質は、立派な建物や効率的なシステムを造ることだけではありません。その根底にあるのは、市民一人ひとりの日々の暮らしであり、その方のかけがえのない人生そのものです。
まずは現場や地域に出向いて、市民の声に直接耳を傾けてください。そこには、制度の隙間で悩む声や、未来への願いが溢れて、これこそが変革のきっかけになります。「行政が決めたことだから」と上から目線で押し付けるのではなく、市民が主役となり、共に手を携える形を創り上げていく。
時には、意見が食い違うこともあるでしょう。しかし、行政と市民がけんかしているような状態ではいい街づくりはできません。そこで対立して終わるのではなく、粘り強く話し合い、想いを分かち合う。市民の皆さんとの間にいくつもの「共感」を生み出すプロセスこそが、民主主義の土台であり、伊賀市職員が誇るべきプロフェッショナリズムであると私は信じています。
そして、皆さんに特に深く刻んでおいてほしいことがあります。
私たちが職務に就く際に誓う「憲法を擁護し、遵守する義務」の真意がどこにあるかということです。
憲法とは市民が守るべきルールではなく、権力を持つ側である私たち自身が、市民に対して「あなたたちの権利と尊厳を、何があっても守り抜く」と誓った、最も重い「約束」であることにその本質があります。
皆さんが窓口で一枚の書類を受け取るとき、市民の皆さんに対して様々な判断に迫られるとき、その向こう側には、市民の「自分らしく、幸せに生きたい」という権利があることを忘れないでください。「規則通りだから」と無機質に、通り一遍に処理するのではなく、一人ひとりの尊厳を守るために、この規則の運用にどう生かすべきだろうかと日々考え続けることが大切です。
3月31日までの皆さんは、憲法に「守られる存在」でした。しかし本日4月1日からは、憲法によって「市民を守る存在」へと大きく変わったということをどうか理解してください。この視点を持つことで、事務的な対応は、血の通った温かみのある「寄り添う行政」へと変貌し、公共が本来果たすべき、社会の中で弱い立場の人を助け、「誰一人取り残さない」という使命につながるはずです。
今、私たちが向き合っている社会は、正解のない複雑で困難な課題に直面しています。だからこそ、私は「多様性のある組織」こそが最大の強みであると考えています。同じ属性や価値観を持つ人ばかりの集団では、新しい変化に対応することはできません。性別、年齢、国籍、障がいの有無、様々なセクシャリティなど、異なる背景、異なる個性を持つ皆さんが、それぞれの視点で意見を出し合い、尊重し合う。虹色のような、その多様性こそが、伊賀市の持続可能な未来のために重要な原動力となります。だからこそ誰もがいきいきと、安心して自分らしく働ける「インクルーシブな組織」を、皆さんと共に築いていきたいのです。
私たちの伊賀市は、深い歴史のある城下町と自然豊かな農山村地域が共生する、数多くの魅力と多様性に満ちた誇り高きまちです。「まち」と「むら」が共に輝くこの素晴らしい舞台で、子どもも大人も学び、成長を続けられる伊賀市を創るため、皆さんのしなやかな発想を存分に発揮してください。
私自身、市長に就任してまだ一年半。皆さんに「ついてこい」と命じるリーダーではなく、市政と市民つなぎ、皆さんと共に悩み、共に考え、共に現場を歩む「伴走者」でありたいと願っています。壁にぶつかったときは一人で抱え込まず、私や先輩、そしてかけがえのない同期の仲間を頼ってください。
職場の中に通い合う「対話」を深め、温かみのある組織を、そして市民の皆さんと共に素晴らしい伊賀市を、今日ここから一緒に作っていきましょう。
皆さんのこれからの活躍を心から期待し、歓迎の挨拶といたします。
伊賀市役所未来政策部秘書広報課
電話: 0595-22-9600
ファックス: 0595-24-7900
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